子供のオンライン英会話でネイティブ講師は基本必要ない理由(例外あり)と効果が期待できる活用方法

なぜ子供のオンライン英会話でネイティブ講師は基本必要ないと思うに至ったのか?(例外あり)

子供のためにオンライン英会話を利用するなら、断然、ネイティブ講師!!

…と、なんなら日本人講師だと価値が下がった感に包まれたりしている方々、結構多いのではないでしょうか?

僕自身もまさしくそんな印象を持ってた派です。

ただ、娘が小5の終り頃、オンライン英会話をスタートしてみたら、思ってた以上に英語力があることが判明。

かなり早口のネイティブ講師の英語を問題なく聴き取り、年相応の受け答えで何事もなくレッスンについていってました。

リスニングに関して言えば完全に僕を超えている感じで、小卒時に受けた検定は、日本の英検換算で2級に受かるか受からないかの水準に到達していて、特にリスニングはかなり高得点でした。



正直、そこまでに達しているとは思っていなかったので驚くばかりでした。

この娘の英語力は、小2から通った英語塾(→文法徹底習得を強烈に進める英語教室風)での3年半で成長したものなのですが、なぜそのレベルに到達したのかを、逆算して徹底検証してみたんです。

まずは、その英語塾がどういうやり方をしてきたかを徹底して回想!

  • 3年半分の全テキストを最初から見直し
  • テキストに連動してる宿題用CD教材の再確認
  • テキスト連動のワークブックの再確認
  • ほぼ毎週通ったレッスン参観の記憶を奥さんと必死でたぐりよせてみたり

…などなど。

さらに、6歳の時に中国語のサマーキャンプに参加して、2か月で普通に会話できるレベルまで一気に成長したのですが、こちらも同様に再度徹底確認!

英語の時とはやり方が全く異なるものなのですが、逆に参考になるところも多いと判断し実施。

  • テキストや連動CD教材の再確認
  • ワークブックの再確認
  • スクールからの毎回の進度報告帳の見直し

さらにさらに。

その後、娘と僕は15校のオンライン英会話で無料体験、有料体験、正式入会を通じ、50名以上の講師と120レッスン以上を体験しました。

  • フィリピン人講師
  • 日本人講師
  • ネイティブ講師

様々なスクールで、娘のスキルをさらに習熟させるべく、様々な属性の講師からレッスンを受けてきました。

その結果、いろいろ分かったのですが、

子供のオンライン英会話においてネイティブ講師は、基本、意味ないと判断するに至りました。

例外 →日本語使えるネイティブ講師は別、というか理想!


同時に、効果を期待できるネイティブ講師活用の方法やタイミングも抽出できました。

今回は、それらについてお伝えしてきます。

ネイティブ講師が基本必要ない理由

「英語で英語を」が機能するのは低年齢&圧倒的な接触頻度が必須だから

英語を英語だけで習っていくのは、日本人が日本語を自然に覚えていくのと同じような環境が必要になります。

新しい言葉や新しい表現など、親、兄弟、祖父母、近所の人たちなどから、繰り返し繰り返し耳にしていくなかで、自分も発話しつつ自然と日本語が成長していきます。

それこそ、朝から晩までずーっと日本語のシャワーを浴びていて、自身も日本語を発話する…という環境です。

大人が英語を学ぶ時のように、発話して間違っていたらどうしよう…なんて一切考えず、覚えたての日本語を躊躇なく発話しますから、素直に言葉が伸びていきます。

凄く自然に見えるし、明らかに自然な流れなのですが、実は、「わからない言葉をわからない言葉で習得していっている」という状況なんですね、これって。

本来から言えば、とても効率の悪い流れを、圧倒的な接触頻度で凌駕していってる感じです。

英語で英語を教わるのであれば、これと似たような環境を作り出す必要があります。

例えば「ディズ二ー英語(←あくまで1つの例です)」等の英語教材一式セットなどは、上手くやれば、幼少期から毎日数時間以上英語に接触できる、そしてそれを継続していける環境を作り出せる可能性があり、それこそがあの手の商品の価値だと思っています。

逆に言えば、十分な接触頻度が得られなければ、習得量や習得スピードが著しく落ちます。

さらに年齢を重ねていくと、言葉を無意識的に吸収できる能力が段々と落ちていきます。

結局、「英語で英語を」が効率的に機能するには、幼少期から十分な接触頻度で、しっかり整備されたカリキュラムで英語に触れ続けて、初歩的な英語力が確実に身に付き続けている状態をキープしていないと良い効率で習得していくのは難しいです。

【事例】娘が中国語を6歳の時に一気に習得した2か月間
中国語習得の話になりますが、娘は6歳の時に中国語で中国語を習い、同年代のネイティブと会話できるレベルに2ヵ月で到達しました。

年齢、接触頻度等の環境はベストな状態に整っていました。

朝から夕方まで1日だいたい7時間、それを月曜日から金曜日までの週5日という、徹底的な接触頻度と適正なカリキュラムによって到達しました。

なので、年齢が低く、環境がしっかり整えば、「わからない言葉でわからない言葉を習得していく」のは実現可能です。

ですが、オンライン英会話だと、1日数時間、しかも毎日、そして、体系的なカリキュラムに沿ってネイティブ講師でやっていこうとすると、とてつもないコストがかかります。

結局、同じような環境を作り出すのは難しいと言えます。

英語を学ぶ段階では母語で説明された方が圧倒的に効率的

ネイティブから英語を学んでいくということは、英語で英文法や英語表現を説明されることになるわけですが、そうなると理解しきれない場合が当然でてきます。

人によっては、ほぼ理解できない…ということも起こり得ます。

分からない言語を分からない言語で説明されるわけで、当然の流れです。

娘は既に英検2級水準に到達していて、ネイティブ講師が話す内容は問題なく理解できるという状態で、オンライン英会話でネイティブ講師のレッスンを何度も受けたことがあります。

時事英語が教材だったので、難しい単語や、小学生にとっては理解するのが難しいニュアンスが出てきました。

それをネイティブ講師が説明したわけですが、新しい英語の意味やニュアンスを英語では正確に理解するのは難しいし、効率的でないなと実感しました。



日本人講師であれば、そこをシンプルな日本語で一発解決することが可能です。

【事例】ネイティブの英語が問題なく聞き取れても難しいニュアンス等を英語で説明されても理解しきれない
英検2級水準に達していた状態でありながら、そのような状況なので、よりスキルが低い状態であれば、理解できない領域は普通に考えてもっと増えるでしょう。

娘はネイティブが相手でも問題なく聞き取れてレッスンが成立するし、他の日本人講師からも「ネイティブのレッスンでいいんじゃないですか?」というアドバイスももらっていました。

なので、僕としては今後は全てネイティブ講師のレッスンでいくと決め、スクールもネイティブが在籍しているところに絞って検討していたところでした。

でも、結局、ネイティブ講師のレッスンを軸にするのは効率的じゃない…と思うようになったんです。



【事例】バイリンガルのアメリカ人講師が生徒の母語で説明しつつ英語を教える仕組みをわざわざ採用するスクール

さらに、娘が通った英語教室の先生は全員アメリカ人でしたが、全員バイリンガルのアメリカ人でした。

3年半という全カリキュラムの前半の2年は生徒の母語で説明を受けながらの授業、英語の基礎力がついた後半の1年半になって、はじめて英語のみの授業になりました。

英語のみといっても、実質は、要所要所、母語での説明になっていました。



という感じで、その塾は、ネイティブ講師だけど、最初は英語で英語を教えないスタイルをとっていました。

英語で英語を教えるスタイルにすれば、講師を集める点においても楽に運営できるはずなのに、わざわざ確保が大変なバイリンガルネイティブ講師だけを採用するスタイルを厳守していたのです。

つまり、英語で英語を教えるよりも、生徒の母語を介在させながら英語を教えた方が成果が高いとスクール側が判断していたんですね。

ということで、ネイティブから英語で英語を学ぶ必要ってないなーという体験をいくつもしてきました。

勿論、僕も日本語を混ぜない方が良いのかな…と最初は思っていました。

でも、お伝えした実体験に加え、様々なスクールの代表者さんや、日本人講師さんとダイレクトにお話させていただいた結果、日本語をサポートとして使うことに問題は見当たらない…という結論に至りました。

英語脳的なものは、英語だけで学ばなくても確立できる

英語脳は日本語で説明されながら英語を学んでいっても、問題なく確立されます。

【事例】普通に日本語で英語を習う流れを踏んでいても同時通訳として高い英語力を発揮できている
実際、中学に入って日本語で英語を習い、高校でもその流れで継続的に学び…という道を辿った多くの方々が、同時通訳として活躍されています。

彼らの英語能力は著しく高いです。

英語脳は間違いなく確立されているでしょう。

でも、普通に日本の中学や高校で日本語主導で英語を習う…という流れを普通に辿っていった方々がとても多いです。



【事例】日本育ちの日本人妻はいちいち日本語で考えてそれを英語に変換など脳内でやっていない
他の事例として僕がアメリカに滞在していた頃の話です。

アメリカ人男性と結婚して長く現地に住んでいる日本人女性の方々を雇用していたことがあります。

彼女たちの殆どはそれなりに英語が堪能でした。

先程の例と同様に中学や高校では普通に日本語で英語の授業を受けていた人たちです。

そういう彼女たちも、英語を使う時、脳内で日本語にいちいち変換などしていなかったです。



【事例】僕レベルでも脳内で日本語で組み立てて英語へ変換などやっていない
そういう僕も、大した英語力はないですが、外国人の友人と英語で会話する際、日本語をひっぱりだして、頭の中で英語に変換して…みたいなことはやらないです。

僕自身も、中学、高校と普通に従来の「日本語で英語を」のスタイルで授業を受けてきています。

つまり、英語脳は英語が堪能になれば自然と出来上がるのが現実だと思います。

逆に言うと、日本語が堪能である我々日本人でも、話すことばが上手く出なかったり、そもそも話すのが得意でない方っていますよね。

いくら英語脳とか日本語脳が育っても、それとは別のところに別の大事なものが内包されているってことも意識すべきだなって思っています。

効果が期待できるネイティブ講師の活用方法やタイミング

反面、ネイティブ講師を上手く活用できるシーンも存在します。

これまでの説明と内容的に重複するところもありますが、簡単に箇条書きにてお伝えしてみます。

  • 子供の年齢が低く、圧倒的な接触頻度を確保できる場合
  • 子供の年齢が低く、既に十分な英語力が備わっている場合
  • 日本人講師から学んだ英語を復習・仕上げ的な意味合いで利用する場合
  • 日本人講師から学んだ発音の最終チェックや矯正目的で利用する場合
  • 外国人と英語でやりとりすることへの場慣れを促進したい目的の場合
  • 既に一定以上の基礎英語が高い吸収度合いで習得できている状態であり、デメリットは捨て、メリットを取ることを優先したい場合

ということで、基本的にはネイティブ講師から学ぶ必要はないという考えを軸にしつつ、部分的に上手くネイティブ講師を活用していけば、子供の英語力を効果的にアップさせていくことが出来ます。

ただ、「何が何でもネイティブ講師」という偏った考え方は、目的が子供の英語力の成長である以上、本末転倒になる可能性があります。

なので、

  • ネイティブ講師だけのスクール
  • 日本人講師だけのスクール
  • フィリピン人講師やセルビア人講師だけのスクール

よりも、

  • レベルの高いバイリンガル日本人講師がいる
  • 欲を言えば、日本人講師とネイティブ講師が混在している
  • 適材適所で予約をフレキシブルに入れられる仕組みがある

これらが整っているスクールに注目すると良いと考えています。

まとめ

今回は「子供のオンライン英会話でネイティブ講師が基本使えない理由と機能する使い方」というテーマでお伝えしてきました。

これまで、娘を2つの外国語ができる状態に育ててき実体験の中で導き出したことは、

日本人講師を基軸として、上手くネイティブ講師を活用していく流れが、最も効率的に子供の英語力を伸ばしていける、



…ということです。

今回お伝えした内容を参考に、各スクールのアドバイザーさんや日本人講師に直接相談して、どうやったら我が子の英語力を伸ばしていきやすいかなど、アドバイスをもらいつつ確実に英語スキルを成長させていってあげてください!